IDEMITSU IHATOVE TRIAL

イーハトーブ新聞

イーハトーブ新聞 2007 vol. 1
出光イーハトーブトライアル大会通信

おかげさまで「ネリ」20周年!戻る

 1988年、わずか24名でスタートした「ネリ」も早いもので20年を迎えました。思い起こせば、当初は若さゆえの情熱だけで突き進んできたように思いますが、地域の理解・実行団仲間に恵まれながらなんとか継続することができました。
 この間、岩手県知事はお二人が、テレビ岩手の社長さんは三名の方が交代されましたが、「ネリ」は初心者のエントリークラスとして、またベテランの方のリハビリクラス(失礼!)として変わらぬ人気を保ち続けています。今でこそ全国のトライアルイベントでは初心者を対象としたクラス設置は当たり前のものになっていますが、ネリを始めた当時は「腕自慢こそがトライアル」という雰囲気が強く(間違いではありませんが)、少なくとも技術的なハードルの低いエントリークラスのイベントはほとんどありませんでした。それが今では大会中最も多くの参加者を集めるイベントとして新たなトライアルファンを生み出し、中にはそれがキッカケで岩手に移住される方もいらっしゃることを思うと、周囲の皆さんに愛されながら伸び伸びと成長した愛娘が今後さらに美しく成長していくことを願わずにはいられません。(私に娘はいませんが、完全に父の心境です)
 これからも「ネリ」は、トライアルに挑戦し始めた若者や初心者はもちろん、ちょっと元気なオジサマたちを優しく癒してくれるような、笑顔あふれるクラスであり続けたいと思っております。(石山洋治)

「サンムトリ」は少しお休みします戻る

 2005年、「和気藹々な中にもピリッとしたスポーツ性を感じられるトライアル」を目指して設定された「サンムトリ」は、安比高原会場を拠点に大きく2つのループを辿るコースに、午前・午後ともタイムキーピングを取り入れた「腕自慢」向けのクラスでした。地元岩手を中心に40名の方がエントリーし、久しぶりに復活させた奥安比のコースにもチャレンジしていただきました。参加者の評価もまずまずで、2年目となる2006年には実行団によるオブザベーションやコースも大幅に見直し、昼食にも工夫を凝らして臨みました。
 しかし2006年のエントリー数は16名で、地元岩手の参加者はゼロ、リピートはわずか1名という結果でした。「30周年」と重なったことで腕自慢は「クラシック」に参加されたという事情はあるものの、いろいろ悩んだ末に出した結論は「休止」というものでした。  
 オブザベーションをしながらの「護送船団方式」は、運営している実行団にとっても非常に楽しいものでしたが、仮に故障車が出た場合の進行の問題など課題があることもわかりました。
 イーハトーブには「悩んだらまずやってみる」という教えがあります。「ネリ」の開催もまさにその教えからスタートしたものでしたが、今後も「楽しさとスポーツ性を感じられるトライアル」の実現にむけて、新たな出発点にしたいと思っています。(石山洋治)

31回大会は初心にもどって戻る

 おかげさまで、出光イーハトーブトライアルは今回で31回目を迎えます。
 そこでもう一度イーハトーブトライアルを始めたときの考えを整理して、今後の出光イーハトーブトライアルがどうあるべきかを考えてみました。
 副会長の成田省造と私(万澤)がイーハトーブトライアルを始めたのには、大きくわけてふたつの理由がありました。

  • ① トライアルが楽しめる広い場所を確保したかったこと。
  • ② 良いトライアル車が手ごろな価格で買えるようにしたかったこと。

 バイクに限らず、モータースポーツは走る場所がなければ楽しめません。当時はモータースポーツが社会に認知されていないこともあり、バイクも四輪も乗る場所がどんどん失われてゆく状況でした。
 そんな時、開催地としての岩手に出会ったのは実に幸せなことでした。トライアルのように生活圏で行われるモータースポーツには地元の理解が不可欠ですが、第一回大会の参加ライダーたちは普代村の橋に掲げられた「歓迎・イーハトーブトライアル」の横断幕にいたく感激したものでした。
 トライアル車は73年、74年に日本の4メーカーから一通り出揃いましたが、トライアル人気が思うように伸びなかったため、乗りやすくて手ごろな価格のモデルはなかなか出てきませんでした。当時の外車は優れた点はあるものの、信頼性が低い割には価格が高すぎ、一般のライダーが手を出せるものではありませんでした。
 あれから31年がすぎ、今の状況と当時を比較すると、関係者の方々の努力のおかげで、夢のように良い条件が整っていることに感謝せずにはいられません。
 いまでは出光イーハトーブトライアルは岩手に根付いたイベントとなり、私たちが「お庭を走らせてもらってありがとう!」の気持ちを忘れないかぎり、毎回楽しく走ることができる状況になっています。
 参加車両も、出光イーハトーブトライアルが開発の舞台となったスコルパTYS125Fをはじめ、優れた外国製マシンがずらりと揃っています。
 つまり、当時の私たちが望んだ状況はすでに実現しているのです。その上、参加人数も当時では考えられないほど増えています。
 この幸せな状況がずっと続くように…つまり、これが今後の出光イーハトーブトライアルの目指す方向そのものです。

親子、兄弟、夫婦、親戚でファミリー割引参加!戻る

 前にも書いたように、「この幸せな状況が続くように…」という願いを込め、昨年の大会から「親、子、孫の三世代で参加」を理想のテーマに掲げました。そしてそのモデルとして昨年はニュージーランドからオリバーファミリーを招待したわけです。
 それを受けて、今後、家族で出光イーハトーブトライアル参加を奨励するためのしくみづくりを検討してきましたが、今回から下記の要領でファミリー割引を実施することになりました。
 もちろん、「さそってあげよう、二十歳以下」のキャッチフレーズとおり、いままでの20歳以下の参加は保険料のみという特典も継続します。

  • ① ファミリー割引の対象は(親、子、孫の3代およびその兄弟姉妹、夫婦、姪、甥)とします。
  • ② 参加料は約2割引としクラシック14,000円ネリ、ブドリ9,000円とします。
  • ③ 判断は申込者の自己申告のみ。
  • ④ 家族に20歳以下がいた場合はそのまま2,000円。

 ・・・というわけで、これからはファミリーが揃って出光イーハトーブトライアルに参加しやすくなり、「夏は岩手で過ごす・・・」が、ライフスタイルになりそうですね。

トライアルの基本を伝える姿勢で戻る

 みなさんはバイク雑誌を読んでいますか?ハイと答える人は意外に少ないかもしれませんね。趣味の多様化にともない、バイクのことならなんでも載せる総合バイク雑誌がいまはなくなり、トライアル専門雑誌がふたつもある状況になっています。しかし、逆に言えばそれを読んでいない人はトライアルに関する知識、情報を持ち合わせていないわけですから、雑誌に代わるトライアル情報を出光イーハトーブトライアル自らが発信する必要があることに、遅ればせながら気がつきました。すでにごらんになった方もいると思いますが、今年から出光イーハトーブトライアルのウェブサイトに「トライアルって?」というタブが追加になっています。
 それを見ると、簡単なトライアルの紹介、トライアル車について、トライアル採点ルールの解説などが載っています。まだまだつけ加える点もあるのですが、とりあえず大会に参加する前にこれくらいはしっかり覚えてねというレベルの知識と情報ですから、一度目を通してみてください。

後方反射鏡つけてね戻る

 ひさしぶりに参加される方はとくにご注意!昨年から後方反射鏡がないと出光イーハトーブトライアルの車検は不合格になっていますのでご注意ください。
 後方反射鏡とは、夜間、後ろから見て赤く光る反射鏡のことで、国産の公道仕様ならテールランプに組み込まれていますが、外車の一部にはこれがありません。
 とくに輸入車で、反射鏡が埋め込まれていない、小さなテールランプレンズタイプのものには、別に赤色の後方反射鏡を取り付ける必要があります。とはいっても、自転車部品売り場などにある、貼り付けるタイプの小さな後方反射鏡でも、「あります」と言えるので、しっかり機能するように取り付ければOKですが、取り付けはできるだけ垂直にして反射することが重要です。
 逆に心配なのは、TYS125Fについているタイプのものをそっくりそのまま転用する場合、重量がそれなりにあるので大半の車種ではリアフェンダー強度を上げるために本格的な補強を入れる必要があります。
 このテールランプ重量に対する補強は、丸太越え、段差などの大ショックでも壊れないことが非常に重要で、「このくらいで大丈夫だろう」とすこしでも甘く見ると、走行に支障をきたす状態となり、結局、大会リタイアの憂き目に会うので、くれぐれもご注意下さい!! 過去に何度も似たようなケースがありましたので・・・しつこいようですが、テールランプ周りの補強は本気でお願いします。

トレイルツアー参加も楽しいよ戻る

 出光イーハトーブトライアルの最大の魅力は、広大な岩手の自然景観です。とくにクラシックコースは山から海までの往復350キロの長いコースのいたるところに素晴らしい景色が広がっています。
 そこで、トライアルに参加する人以外にもこの素晴らしさを味わってもらえるように、一昨年からガイド付きの「クラシック観戦ツアー」を開催してきましたが、今回から「出光イーハトーブトライアルトレイルツアー」として、オンオフモデルでも(もちろんトライアル車も)参加できる“もうひとつのイーハトーブのクラス”と位置づけ、大規模に開催することにしました。
 これはクラシックと同じく七時雨山荘をスタート・ゴールとする、ガイド付き2日間イベントで、普代村くろさき荘に1泊する予定ですから、「クラシック参加は技術的・体力的に自信がないけど、あの素晴らしい景色の中を走りたい」という人にはピッタリの楽しいツアーです。
 このツアーは、クラシックトライアルとは関係なく、舗装路とトレイル(けもの道)をツアーするだけのイベントで、基本的にはクラシックのコースに沿いながらも、ときには手ごたえのあるトレイルを助けあって登る…という状況も含まれる予定です。そして参加者の中から、トライアルバイクならではの優れた走破力に興味を持ってもらえればそれはそれで嬉しいことです。
 まだ詳細は未定ですが、びっくり嬉しい内容を準備中ですからお楽しみに。

ビタミン、ミネラル、アミノ酸の重要性について戻る

 出光イーハトーブトライアルの参加者が回を重ねるごとに高年齢化してゆくことは、ある意味ではめでたいことです。そういう私自身も始めたときは29歳だったのが、いつのまにか60歳となりました。(赤ちゃんちゃんこの代わりに赤いウェア、新調しました!)
 しかし、万全の体調でこそ楽しめるトライアル参加に少しでも健康不安があると、自分だけでなく家族も心配ですね。
 つい最近、あるオフロードイベントで元気に走っていた30代の男性がその晩突然死した話を聞きました。じつは、現代生活では若い人も人体の健康維持に欠かせないビタミン、ミネラル、アミノ酸、その他の微量元素が不足している人がほとんどなのだそうです。
 しかも食事だけでは十分に補えないものが多数あり、食品中の栄養価が低くなった現代では好き嫌いにかかわらずサプリメントを摂ることが非常に重要です。不足しがちな栄養素は加齢とともに増えるうえ、もともとスポーツをすることは、それだけ失われる栄養素が多いので、十分な補給が必要なのです。
 「サプリなんかイヤだ」と思っている方でも、「現代の難病といわれるもののほとんどが、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、その他の微量元素で完治、予防できる」という、ドイツのマティアス・ラス博士の研究成果を知れば、この情報の重大さがわかるはずです。(ラス博士は製薬企業カルテルと戦っている勇気ある科学者です。詳しくは「マティアス・ラス博士の告発、危機的状況にある歴史」をネットで読んでください)
 この非常に重要な情報は、知るだけでは不十分で、実践しないと意味がありません。私も約1年半前からこの方法を実践し、おかげで以前よりずっと疲れにくい体になりました。日ごろをはつらつと過ごせるように、みなさんもこの方法を実践し、万全の体調で出光イーハトーブトライアルに参加し続けてもらいたいと思います。
 (万澤安央)